
IT'S A WONDERFUL LIFE(素晴らしき哉、人生!)
1946年 アメリカ 130分
監督:フランク・キャプラ
製作:フランク・キャプラ
原作:フィリップ・ヴァン・ドレン・スターン
脚本:フランセス・グッドリッチ
アルバート・ハケット
フランク・キャプラ
撮影:ジョセフ・ウォーカー、ジョセフ・バイロック
音楽:ディミトリ・ティオムキン
出演:ジェームズ・スチュワート
ドナ・リード
ライオネル・バリモア
ヘンリー・トラヴァース
トーマス・ミッチェル
ボーラ・ボンディ
フランク・フェイレン
ウォード・ボンド
グロリア・グレアム
1946年の映画ながらアメリカの映画学校では未だに教材の一つとして数えられている。
またクリスマスになると毎年放送されるほど親しまれている作品である。
それほど有名な作品ながら観たことがなかったためやっと観賞。
名作に数えられる作品はいくつもあるが、今観ても変わらず素晴らしい作品と言える作品ってあまりないのではないかと思う。
「カサブランカ」なんか観ても、そんなに面白いか? と思ってしまった。君の瞳に乾杯ってどんだけ言うんだよとかツッコミたくなる。笑
「素晴らしき哉、人生!」も身構えていた。
名作だから観る価値はありそうだが、本当に面白いのか? なんて思っていた。
だけど、そんなふうに思っていたことを謝りたくなった。
素晴らしい!
冒頭の幼少時代のエピソードから惹きこまれて最後まで画面に釘付けであった。
そして最後はハッピーエンド。良かった! 本当にそう思った。
生き方ってうまくいくとは限らない。人ってどんなことにでも簡単に嫉妬する。
あいつみたく生きてたら今頃こうじゃなかったとか、あいつみたく勉強ができたらいい大学行けたのになぁとか、あいつみたいに顔が良かったらなぁとかどんなことにでも嫉妬する。欲しいものでもそうだ。車や家、時計だったりパソコンとか何でもそう。
でも結局自分の人生だからそんな気持ちを思っても押し殺して生きていくしかない。
本作の主人公ジョージ・ベイリーも自分の生きたかった人生を生きれなかった。他人や周りに翻弄されて好きでもない仕事に就いて、そのままきてしまった。
自分の人生を、こんなことに巻き込んだ周りをジョージは恨んだかもしれない。
だけどジョージは周りから愛されている。町の皆がジョージを愛している。
優しすぎるジョージはそれを裏切ることができなかったから夢を諦めて落ち着いてしまった。
だけど、それって今を生きてる人だってそうなんだと思う。昔から変わらないんだろうな。
生きたい人生を生きることができる人ってほんの一握りなんだろう。
だから他人に嫉妬する。
でもジョージのように周りから愛されていたらそれも幸せなんじゃないかな。
多くからじゃなくてもいい。たった1人にでも愛されていたらそれだけで生きている価値はあるんだと思う。
ジョージは終盤で追い詰められて自殺をしようとする。
そのとき死んでいたら俺の人生、最悪だった。生まれてこなきゃ良かった。
それで終わりだっただろう。
でも自分が生まれてこなかった世界を見てジョージは自分が幸せだったのだと気づく。
自分の人生ってなんて不幸なんだろうとか、何でこんなふうに生まれてきたんだろうとか、何でこんな人生なんだろうとか…。
そういうことを誰もが考える。
そんなときにはこの映画を観てほしい。
観終わったあと、自分の人生も素晴らしいのかもしれない。
そんなふうに思える。
何だかゴチャゴチャしてしまったが(いつもしてるが)本当にオススメである。
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