
RAINBOW-二舎六房の七人-でその画力を遺憾なく発揮し、安部譲二の原作に臆することのないインパクトを持った作品を作り上げた柿崎正澄。
その柿崎正澄が原作者をつけずにオリジナル作品を描いたというのだから、期待は否が応でも高まってしまう。
その画力で次は何を描いてくれるのかと。
意外や意外、何とホラー作品だというから驚いた。
表紙から何ともおどろおどろしく開くことを躊躇してしまうような雰囲気を醸し出している。
そして柿崎正澄は、やはり変わることはなかった。
画力だけは…。
オリジナル作品だということから期待していたのだが、開いてみると何のことはない。
ホラー映画の焼き増し作品だった。
ディセントにヒルズハブアイズなどのホラー作品がふと浮かび上がる。そこにはオマージュは感じられない。あるのはコラージュだけだ。
コピー&ペーストによって作れた作品だ。そう断言してしまっていい。
やはり柿崎正澄にはその画力を活かすことのできる原作者が必要だ。画力だけでは生きていけない世界、このままではその画力も埋もれてしまうだけだろう。
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