
SHERLOCK HOLMES(邦題:シャーロック・ホームズ)
2009年 アメリカ 129分
監督:ガイ・リッチー
製作:スーザン・ダウニー、ダン・リン、ジョエル・シルヴァー、ライオネル・ウィグラム
共同製作:スティーヴ・クラーク=ホール
製作総指揮:ブルース・バーマン、マイケル・タドロス
キャラクター創造:アーサー・コナン・ドイル
原案:ライオネル・ウィグラム、マイケル・ロバート・ジョンソン
脚本:マイケル・ロバート・ジョンソン、アンソニー・ペッカム、サイモン・キンバーグ
撮影:フィリップ・ルースロ
プロダクションデザイン:サラ・グリーンウッド
衣装デザイン:ジェニー・ビーヴァン
編集:ジェームズ・ハーバート
音楽:ハンス・ジマー
出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス、マーク・ストロング、ケリー・ライリー、エディ・マーサン、ジェームズ・フォックス、ハンス・マシソン、ウィリアム・ホープ、ブロナー・ギャラガー、ジェラルディン・ジェームズ、ロバート・メイレット
「スナッチ」や「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」で知られるガイ・リッチー監督作品ということで気にはなっていたのだが、ガイ・リッチーがこの手のハリウッド超大作映画の監督ということに違和感を感じて何となく先延ばしにしてきた。
「シャーロック・ホームズ」というタイトルながら本作はミステリー要素やサスペンスが前面に出ているわけではなく、アクション重視のシャーロック・ホームズとなっている。
というのも本作のシャーロック・ホームズはコナン・ドイル原作のシャーロック・ホームズからインスピレーションを受けたコミック作品が下敷きになっているのだそうだ。
迫力あるアクションシーンはガイ・リッチーらしい映像センスに溢れていた。スローモーションを多用しシャーロック・ホームズの機転の速さを上手く演出しており、このアクションシーンだけでも十分楽しめる。
またサクサクと進んでいくテンポのいい編集も次々と事件に巻き込まれていくシャーロック・ホームズを感じさせて飽きさせず、またハラハラとさせてくれる。
そして映画の雰囲気にあった音楽も良かった。
そう…確かに魅力的な要素は多い。
だが、これはシャーロック・ホームズなのだろうか?
シャーロック・ホームズでなくてもいいのでは?
こう思った人は自分の他にもいるはずだ。
本作のシャーロック・ホームズというキャラクターをあの有名なシャーロック・ホームズとして受け入れることができたのだろうか?
確かに本作のシャーロック・ホームズはコミックが元になっている。だが、それならシャーロック・ホームズなんていうタイトルはつけなくていいはずだ。
シャーロック・ホームズとワトソン、そしてその他の登場人物…の名前、それだけが唯一原作のシャーロック・ホームズとリンクしている部分でその他の部分は決してシャーロック・ホームズではない。
この映画はシャーロック・ホームズという記号だけを取っているだけだ。
それだけなのである。
ガイ・リッチーらしい演出もあるので…
64点
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