
CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND(未知との遭遇)
アメリカ 1978年 135分
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:ジュリア・フィリップス、マイケル・フィリップス
脚本:スティーヴン・スピルバーグ
撮影:ヴィルモス・ジグモンド、ラズロ・コヴァックス
特撮:ダグラス・トランブル
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:リチャード・ドレイファス、フランソワ・トリュフォー、テリー・ガー、メリンダ・ディロン、ボブ・バラバン、ケリー・ギャフィ
30年近く前の作品なのに初めて観て衝撃だった。
今更この作品を観たということも恥ずかしいのだが、それでもこの作品が当時どれだけの衝撃と映画界を目指す後進の人たちに影響を与えたのかは手に取るようにわかった。
一体どうやって撮ったのだろうというUFOのVFXには最先端のCG技術がある現代でも驚く。もちろん本作はアカデミー賞において撮影賞と特別業績賞(音響効果編集)を受賞している。
この1977年という年は「スターウォーズ」が公開された年と重なる。
ちなみに「スターウォーズ」は編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞、録音賞、視覚効果賞をアカデミー賞で受賞している。
「スターウォーズ」と「未知との遭遇」、この余りにも大きな2作品に当時は宇宙への憧れと夢が膨らんだのは語るまでもないだろう。
本作はタイトルの通り未知との遭遇、いわゆる異星人、宇宙人との接触をテーマに描かれている。しかしスピルバーグが後に監督した「宇宙戦争」のような侵略というかたちではなくて友好的な接触である。
そこに夢、希望がある。
もちろんスピルバーグらしくファーストコンタクトのシーンは謎に満ち溢れ、不気味である。
しかし、ラストで描かれる接触シーンは人々が思っていた夢や希望、憧れのかたちが具現化したシーンでもあるだろう。
人間たちが束になっても敵わないであろう発達した文明であればあっという間に蹂躙されて終わりだろう。
だからこそ我々人間より遥かに進んだ文明が武力で侵略、蹂躙などしないと信じたいのだろう。
ともかく、本作はSF映画の中でも避けて通れない名作だ。観てないかたは今すぐにでも観るべきだ。
これだけSF映画の作品も数多くあるなかで本作は確かに物足りなさを感じるかもしれない。
しかし、それでも観ればこの作品が当時どれだけのインパクトを与えたのかはわかるはずだ。
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