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「東京ゴッドファーザーズ」
2003年 日本 90分

監督:今敏
演出:古屋勝悟
プロデューサー:小林信一、滝山雅夫
制作プロデューサー:豊田智紀
企画:丸山正雄
原作:今敏
脚本:今敏、信本敬子
キャラクターデザイン:今敏、小西賢一
作画監督:小西賢一
美術監督:池信孝
色彩設計:橋本賢
撮影監督:須貝克俊
音楽:鈴木慶一
音響監督:三間雅文

声の出演:江守徹、梅垣義明、岡本綾、飯塚昭三、加藤精三、石丸博也、槐柳二、屋良有作、寺瀬今日子、大塚明夫、小山力也、こおろぎさとみ、柴田理恵、矢原加奈子、犬山犬子、山寺宏一


クリスマスイヴの夜、オカマで母親になりたい願望を持つ”おっさん”のハナちゃんはゴミ捨て場で捨てられた赤ん坊を見つける。
「奇跡だわ!」
ハナは神様からのプレゼントだと信じ、家へと連れて行く。

だが、着いた先はダンボールハウス。
ハナは社会から脱落したホームレスだったのだ。
ハナちゃんと共に暮らしているのは訳ありの中年親父ギンちゃんと家出してホームレス生活をすることとなる女子高生のミユキ。
「きよしこの夜だからきよ子」
ハナちゃんは早々に名前をつけて育てる気満々。
だが、ホームレスに子育てなんてできるはずない。
「警察へ行け!」
ギンちゃんは叫ぶ。
だが、ギンちゃんのその言葉にも聞く耳を持たない。
「クリスマスイヴの今日だけ」
ハナのその言葉に渋々了解するギンちゃんだが…。

次の日、ハナちゃんは赤ん坊の母親を自分で見つけると言い出し、ハナちゃんとギンちゃんとミユキの3人は赤ん坊の母親を見つけるために少ない手がかりを元に母親の行方を捜す。
次々と事件に巻き込まれていく3人だが、奇跡のような1日の幕開けでもあった。


今敏監督作品でこんなにもドラマ性の強いシンプルで、かつ厚くて深いストーリーの作品を初めて観た気がする。
いや、他の作品のストーリーも十分に面白くて素晴らしいのだが、本作はストーリーという点では今敏監督作品の中でも一線を画していると感じる。

起承転結のはっきりしたストーリー展開で、オープニングからクライマックス、ラストに至るまで観ているこちら側を惹きつけたまま離さない、いや一層惹きつける。
そしてこの愛らしいホームレス3人組の一日が終わったときにはこの映画の素晴らしさとスゴい映画を観てしまったという衝撃に鳥肌がたった。
隙がまったくないのだ。
赤ん坊を取り巻くストーリーにホームレス3人組、各々が持つドラマ。
誰もが持つであろう苦難や葛藤、切れてしまった糸が奇跡によって再び糸を結んでいく。
そんなふうにして紡がれていくストーリーは多くのものを残してくれた。

映画を観る意味さえも再確認させてくれた。

それくらい衝撃的な作品であった。
アニメという括りを取っ払ったとしても一石を投じた作品には違いない。

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