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屍鬼
原作:小野不由美 絵;藤崎竜

小野不由美の小説「屍鬼」の衝撃は計り知れないものがあった。
人間の善悪を超えた本質に戦慄いた覚えがある。
それを漫画化しようというのだから相当な勇気がいたことは間違いないだろう。
何ていったって日本のホラー小説界を丸ごと飲み込むほどスゴい作品だったのだから。


「封神演義」で知られる藤崎竜。
独特な絵に、細部まで書き込むその筆力は評価できるのだが、しかしこの絵で、あの「屍鬼」を描くことができるのかと内心かなり偏った目で見ていた。
実際数冊読んでみて「屍鬼」の世界はこんな世界ではない、と不満を感じた。
脇役である町の人々には違和感を感じないものの主人公クラスの人物となると髪の毛から服装まで恥ずかしさを感じるほどのデザイン。人間らしくはあるもののやはり漫画的なセリフを語るキャラクター。

だが、どうだろう。
それからまた数冊読んでみると小野不由美とはまた違った展開にどうなるのだろうと期待していた自分がいるのである。
小野不由美の「屍鬼」の漫画版としては認めることはできないのだが、また違った「屍鬼」としては評価できる作品なのである。

小説と比較すると圧倒的に小説のほうが面白いのだが、漫画はこれはこれで評価できる。

ついにクライマックスに入っていった9巻、小説とは違った展開、ラストを用意しているようだが、果たしてどういう結末を用意するのかとても楽しみである。

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英雄伝説SC / 日本ファルコム

やっと英雄伝説SCをクリア。
FCでSCもプレイするか悩んでいたのだが、同時に買ってしまったというのもありプレイせずに売るわけにもいかないなと感じ、嫌々つつもプレイ。
そしてやっとこの呪縛から解放された。

このゲームのどこが神ゲーなの?
凡作程度の印象しか受けない。
古き良きRPG? まさか…。こんなRPGが古き良きなんて言ったら、どんなゲームだって古き良き匂い漂うRPGだね。

魅力の感じないシナリオに退屈な戦闘システム、個性はあっても浅はかな知性で出来てるキャラクターたち。
やはり自分には合わなかったか。
FCで感じていた嫌な予感に正直にさっさと売ってしまえばよかった。
あ~早くSCも売ってしまおう。
このSCの唯一許されるとこは売ったらそれなりの値段で売れるというとこだけである。



HIGH PLAINS DRIFTER(邦題:荒野のストレンジャー)
1972年 アメリカ 101分

監督:クリント・イーストウッド
製作:ロバート・デイリー
製作総指揮:ジェニングス・ラング
脚本:アーネスト・タイディマン
撮影:ブルース・サーティース
美術:ヘンリー・バムステッド
編集:フェリス・ウェブスター
音楽:ディー・バートン

出演:クリント・イーストウッド、ヴァーナ・ブルーム、マリアンナ・ヒル、ミッチェル・ライアン、ジェフリー・ルイス、ジャック・ギン、ステファン・ギーラシュ、テッド・ハートリー、ビリー・カーティス、スコット・ウォーカー、ウォルター・バーンズ、アンソニー・ジェームズ、ダン・ヴァディス、ジョン・ミッチャム、ポール・ブラインガー、リチャード・ブル、ジョン・クエイド、バディ・ヴァン・ホーン

西部劇作品の中でもかなり異質な位置にある作品。
解釈を観客に委ねる形を取っているために、説明はかなり少ない。
今までの定型化している西部劇をいい意味でぶっ壊した作品でもあるように思える。
監督2作目にしてこの映画はスゴかった。

84点/100点




The Lovely Bones(邦題:ラブリーボーン)
2009年 アメリカ/イギリス/ニュージーランド 135分

監督:ピーター・ジャクソン
製作:キャロリン・カニンガム、フラン・ウォルシュ、ピーター・ジャクソン、エイメ・ペロンネ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、テッサ・ロス、ケン・カミンズ、ジェームズ・ウィルソン
原作:アリス・シーボルド
脚本:フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ピーター・ジャクソン
撮影:アンドリュー・レスニー
編集:ジャベツ・オルセン
音楽:ブライアン・イーノ

出演:マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、マイケル・インペリオリ、シアーシャ・ローナン、ローズ・マクアイヴァー、クリスチャン・トーマス・アシュデイル、リース・リッチー、キャロリン・ダンド、ジェイク・アベル、ニッキー・スーフー、トーマス・マッカーシー、アンドリュー・ジェームズ・アレン

何を言いたいのかまったくわからない作品であった。
ストーリーに一貫性がなくてキャラクターの性格すらも散漫になりがちであるように思えた。
ブライアン・イーノだけか…。
観る価値はない。
61点/100点



The Kingdom(邦題:キングダム~見えざる敵~)
2007年 アメリカ 110分

監督:ピーター・バーグ
製作:マイケル・マン、スコット・ステューバー
製作総指揮:サラ・オーブリー、ジョン・キャメロン、メアリー・ペアレント、スティーヴン・シータ
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン
撮影:マウロ・フィオーレ
プロダクションデザイン:トム・ダフィールド
編集:コルビー・パーカー・Jr.、ケヴィン・スティット
音楽:ダニー・エルフマン

出演:ジェイミー・フォックス、クリス・クーパー、ジェニファー・ガーナー、ジェイソン・ベイトマン、アシュラフ・バルフム、アリ・スリマン、ジェレミー・ピヴェン、ダニー・ヒューストン、リチャード・ジェンキンス、カイル・チャンドラー、フランシス・フィッシャー、オマー・バーデゥニ、ウーリ・ガヴリエル、アシュレイ・スコット、ティム・マッグロウ

エンターテイメント性溢れるアクション作品でここまで明確なイラク戦争批判をされると妙な清々しささえ覚えてしまう。
「皆殺しだ」このセリフがこの映画の全てを語っているように思える。負の連鎖を繰り返していく戦争。抜け出すこともできないままにお互いの憎悪を高めていく。
このまま続けたらどこまで行くのか…そんな未来への警鐘もこの映画からは感じられた。

89点/100点



Pale Rider(邦題:ペイルライダー)
1985年 アメリカ 105分

監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド
製作総指揮:フリッツ・メインズ
脚本:マイケル・バトラー、デニス・シュリアック
撮影:ブルース・サーティース
プロダクションデザイン:エドワード・C・カーファグノ
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス

出演:クリント・イーストウッド、マイケル・モリアーティ、キャリー・スノッドグレス、シドニー・ペニー、リチャード・キール、クリストファー・ペン、リチャード・ダイサート、ダグ・マクグラス、ジョン・ラッセル、チャールズ・ハラハン、マーヴィン・J・マッキンタイア、フラン・ライアン、リチャード・ハミルトン、グレアム・ポール、ビリー・ドラゴ、テレンス・エヴァンス、ジョン・デニス・ジョンストン、ランディ・オグレスビー


西部劇映画の金字塔作品と言っても過言ではない。
キャラクターの個性、魅力が脇役に至るまで行き届いており、生き生きとしている。そして全てを語らずアクションで見せるキャラクターの生きてきた人生。
これこそ映画である!! そう感じるほど丁寧によく作られていた。
これを越える西部劇作品はそう滅多にあるものじゃない。

96点/100点



UNFORGIVEN(邦題:許されざる者)
1992年 アメリカ 132分

監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド
製作総指揮:デヴィッド・ヴァルデス
脚本:デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス

出演:クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、リチャード・ハリス、ジェームズ・ウールヴェット、ソウル・ルビネック、フランシス・フィッシャー、アンナ・トムソン、フィリップ・ヘイズ、ミナ・E・ミナ

今まで西部劇でアウトローを演じてきたイーストウッドからは想像もできないほどリアリスティックな西部劇作品。
人間たちのドラマがメインであって勧善懲悪なスカッとするストーリーが展開されるわけでもない。
とにかく人間たちの本質をリアルに抉っている。

97点/100点



The Lucky Ones(邦題:それぞれの空に)
2008年 アメリカ 113分

監督:ニール・バーガー
製作:ブライアン・コッペルマン、デヴィッド・レヴィーン、リック・シュウォーツ、ニール・バーガー
製作総指揮:ビル・ブロック、エリオット・ファーワーダ、ポール・ハンソン、ブライアン・マコーマック、マリーナ・グラシック、ステファン・アウミューラー、クラウス・クラウセン、ジャン・コルベリン、トム・オーテンバーグ、アダム・メリムズ
脚本:ニール・バーガー、ダーク・ウィッテンボーン
撮影:デクラン・クイン
編集:ナオミ・ジェラティ
音楽:ロルフ・ケント

出演:ティム・ロビンス、レイチェル・マクアダムス、マイケル・ペーニャ、モリー・ヘイガン、ハワード・プラット、マーク・L・ヤング

イラク戦争に対する問題意識は持ちながらも、それを思想的な理由からではなく家庭的、将来的、個人的な理由があって行く兵士からの視線で描いているという点は評価できる。
しかし、どうしてもメッセージ性が散漫になりすぎている気がする。確かに監督の意図やメッセージはわかるのだが、どうもそのメッセージが心に響いてこない。志願兵にもこういう人たちがいるという問題だけでも受け取ることができただけ良しか…。

74点/100点



3-4X10月
1990年 日本 96分

監督:北野武
製作:奥山和由
プロデューサー:鍋島壽夫、森昌行、吉田多喜男
脚本:北野武
撮影:柳島克己
特殊効果:納富貴久男、唐沢裕一、今関謙一、伊木昭夫
美術:佐々木修
衣裳:川崎健二、久保田かおる
編集:谷口登司夫
助監督:吉川威史、八木潤一郎、辻裕之、渡辺武

出演:小野昌彦、ビートたけし、石田ゆり子、井口薫仁、飯塚実、布施絵里、芦川誠、鈴木浩、青木隆彦、松尾憲造、井出博士、芹沢名人、秋山見学者、篠原尚子、豊川悦司、鶴田忍、小沢仁志、川口仁、深見亮介、花井直孝、橘家二三蔵、ト字たかお、井川比佐志


北野武の2作目の監督作品。
2作目でここまで完成された作品を作ってしまうと本当に北野武は天才だなと改めて意識せざるを得ない。いや、この時期の北野武は鬼才かもしれない。
死へと向かっていく登場人物たちの描写が繊細かつ人間らしくて、ラストシーンには戦慄した。何でこんな結末を迎えるのか、北野武を恨んでしまおうかと思うほど衝撃的だった。そしてエンディングロールでの野球のFixショットには切なすぎて、そしてとんでもない映画を観たという余韻で鳥肌が立ちっぱなし。
傑作だった。

93点/100点



うた魂♪
2008年 日本 120分

監督:田中誠
製作:佐藤直樹
プロデューサー:有重陽一、野間清恵、川上竜生
製作代表:小餅憲一
脚本:栗原裕光、田中誠
撮影:鈴木一博
編集:大永昌弘
音楽:林祐介
助監督:野本史生

出演:夏帆、ゴリ、石黒英雄、徳永えり、亜希子、岩田さゆり、ともさかりえ、間寛平、薬師丸ひろ子、ゴスペラーズ、吉川まりあ、山本ひかる、矢部裕貴子、粕谷佳五、七枝実、江畑浩規、KUMAMI


夏帆ちゃんが痛すぎる! 何でこんな痛いキャラクターなんだろう。可愛いから許してしまうのだが笑

序盤から中盤にかけては借りたことを後悔するほど嫌な臭いが漂っていた。
ウォーターボーイズやスウィングガールズなどを代表とする青春映画であることはストーリーからも理解していたのだが、序盤の雰囲気がスウィングガールズのようなつまらない臭いがプンプン漂ってきて、ながら見状態。
だが中盤からの合唱シーンは圧巻だった。

学生時代に誰もが経験したことのある"合唱"をテーマに置いた監督の目には拍手を送りたい。本来なら合唱は退屈なもので嫌な印象を受けがちだが、本作で描かれる合唱はスゴい! クライマックスの合唱シーンでは人の声でここまで心が震えるものなのかと熱くなりっぱなし。
粗を探せばいくつか挙げられるのだが、それすらも目をつぶってしまうほど合唱シーンがスゴかった。

81点/100点



MOON(邦題:月に囚われた男)
2009年 イギリス 97分

監督:ダンカン・ジョーンズ
製作:スチュアート・フェネガン、トルーディ・スタイラー
製作総指揮:マイケル・ヘンリー、ビル・ザイスブラット、トレヴァー・ビーティー、ビル・バンゲイ
原案:ダンカン・ジョーンズ
脚本:ネイサン・パーカー
撮影:ゲイリー・ショウ
プロダクションデザイン:トニー・ノーブル
衣装デザイン:ジェーン・ペトリ
編集:ニコラス・ガスター
音楽:クリント・マンセル

出演:サム・ロックウェル、ドミニク・マケリゴット、カヤ・スコデラーリオ、ベネディクト・ウォン、マット・ベリー、マルコム・スチュワート
声の出演:ケヴィン・スペイシー


ド派手なアクションが展開される最近のSF映画では、持ち味である独特な世界観を楽しむ暇もなく、ただただアクションや圧倒的な映像で観客を驚かせる。そんな退屈なSF映画が毎年作られている中で、近年稀に見るSF映画の秀作であった。
労働問題、未来への警鐘を描いたSF映画だが、シンプルな設定とストーリーでなかなかよく描かれていた。

80点/100点



Vertigo(邦題:めまい)
1958年 アメリカ 128分

監督:アルフレッド・ヒッチコック
製作:アルフレッド・ヒッチコック
原作:ピエール・ボワロー、トーマス・ナルスジャック
脚本:アレック・コッペル、サミュエル・テイラー
撮影:ロバート・バークス
音楽:バーナード・ハーマン

出演:ジェームズ・スチュワート、キム・ノヴァク、バーバラ・ベル・ゲデス、トム・ヘルモア、ヘンリー・ジョーンズ、エレン・コービイ、レイモンド・ベイリー、リー・パトリック


タイトルの通り"眩暈"が重要なキーになっている。そこも踏まえてキャラクターの持ち味や設定、小道具や舞台設定などヒッチコックらしい作品である。
ただ今まで鑑賞したヒッチコック作品と比べてしまうとどうしても薄い印象を受けてしまった。
面白くはあるのだが、物足りなさの感じる作品だった。

82点/100点



DISTRICT 9(邦題:第9地区)
2009年 アメリカ/ニュージーランド 111分

監督:ニール・ブロンカンプ
製作:ピーター・ジャクソン、キャロリン・カニンガム
製作総指揮:ビル・ブロック、ケン・カミンズ
脚本:ニール・ブロンカンプ、テリー・タッチェル
撮影:トレント・オパロック
プロダクションデザイン:フィリップ・アイヴィ
衣装デザイン:ディアナ・シリアーズ
編集:ジュリアン・クラーク
音楽:クリントン・ショーター

出演:シャールト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ジェイソン・コープ、ヴァネッサ・ハイウッド、ナタリー・ボルト、シルヴァン・ストライク、ジョン・サムナー、ウィリアム・アレン・ヤング、グレッグ・メルヴィル=スミス、ニック・ブレイク、ケネス・ンコースィ

これはスゴかった!!
SF映画、いやそんな括りを取っ払ったとしても映画史に残る傑作だった!!
大袈裟かもしれないがそのくらい衝撃を受けた。
モキュメンタリーでは終わらない重厚な人間(?)ドラマが展開されておりクライマックスからラストに向けての文字通り怒涛の展開には圧巻されまくり、同時にこの映画を映画館で観なかったことへの後悔を感じた。
様々な問題を内包し、それをSF映画それもモキュメンタリーという本来、思いつかないようなテーマで大胆に描いた本作。
もう傑作としか言えない。

98点/100点



まだ数本あるのだが、とりあえず終わり。


CIDADE DE DEUS
CITY OF GOD
GOD'S TOWN(邦題:シティ・オブ・ゴッド)
2002年 ブラジル 130分

監督:フェルナンド・メイレレス
共同監督:カティア・ルンド
製作:アルドレア・バラタ・ヒベイロ、マウリシオ・アンドラーデ・ラモス
原作:パウロ・リンス
脚本:ブラウリオ・マントヴァーニ
撮影:セザール・シャローン
編集:ダニエル・レゼンデ
音楽:アントニオ・ピント、エド・コルテス

出演: アレクサンドル・ロドリゲス、レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ、セウ・ジョルジ、アリシー・ブラガ、ドグラス・シルヴァ、ダルラン・クーニャ


「シティ・オブ・ゴッド」は今回で二度目の鑑賞。

前回観たときよりも数倍楽しめた。
まぁ、観たのが中学だか高校の頃だから覚えてないというのもあるだろうし…。

カメラ、編集、ストーリーとクオリティがかなり高い。
斬新な映像美で、展開も小気味良く描かれていくのだが、ストーリーはかなり現実的。
だがブラジル、リオデジャネイロの乾いた空気感や臭い、雰囲気なんかにとてもマッチしていて全然浮いていなかった。

しかも本作、パウロ・リンスという作者の同名ノンフィクション小説らしいのだが、オリジナル脚本であるように思えるほどすっきりとまとまっている。

本作「シティ・オブ・ゴッド」はテレビドラマ版と2007年に映画化した「シティ・オブ・メン」という作品があるのだが、そちらもかなり評価が良いので観てみたい。

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