忍者ブログ

ほとんど趣味のことを綴るブログ。

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



P2
2007年 アメリカ 97分

監督:フランク・カルフン
製作:アレクサンドル・アジャ、エリック・フェイグ、グレゴリー・ルヴァスール、パトリック・ワックスバーガー
製作総指揮:ボブ・ヘイワード、デヴィッド・ギャレット、アリックス・テイラー
原案:アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
脚本:アレクサンドル・アジャ、フランク・カルフン、グレゴリー・ルヴァスール
撮影:マキシム・アレクサンドル
編集:パトリック・マクマーン
音楽:トムアンドアンディ

出演:レイチェル・ニコルズ、ウェス・ベントリー、フィリップ・エイキン、グレース・リン・カン、ステファニー・ムーア


ホラー映画界では今最も注目されているアレクサンドル・アジャ監督が製作、そして脚本を努めているのだから監督作品ではないとはいっても期待せざるを得ない。

本作の監督を務めているのはフランク・カルフン監督。長編はフィルモグラフィーを見る限りは初めてなのだろう。「スノーボーダー」という日本未公開の作品とアレクサンドル・アジャ監督の「ハイテンション」に俳優として出演しているが、それ以外には目立った経歴はない。
しかし、王道的なホラー演出、そして閉塞感を感じさせるP2(地下駐車場)の見せ方はアレクサンドル・アジャ仕込みの演出が光っていたように見える。

ホラー映画に多いゴチャゴチャとしたストーリー演出はない。今までのアレクサンドル・アジャ作品に多い、大味ではなくシンプルなストーリー構成、そして展開も評価できる。余計な肉付けをしないスリムな映画脚本作りもアレクサンドル・アジャらしい。


本作でヒロインを務めたレイチェル・ニコルズも良かった。その美貌は勿論だが、その見た目からは想像できない演技に対する姿勢にとても好感が持てた。


他のアレクサンドル・アジャ作品に比べるとどこか薄味でインパクトには欠けてしまうのだが、それでも思っていた以上に面白く話しに惹きこまれた。
佳作といったところだろうか。

PR


「夏のロケット」
川端 裕人 著


中学時代、高校時代に描いた夢をいつまで追っていけるだろうか。
20歳を過ぎたら諦める? もしくは20代半ばまでは頑張ってみる?
それともずっと追い続ける?
誰もがずっと追い続けたいと思っているはずだ。
だが、それは難しい。
仕事をし始めたら時間に追われて夢への前進ができなくなる。結婚をしてしまったら余計に時間がなくなる。子供ができてしまったら生活のために仕事を頑張らなければ。
そんなふうにして夢を諦めてしまっている人が大半だろう。

だがやっぱり夢は諦めたくない!!

「夏のロケット」は大人になってから高校時代の夢を取り戻す話だ。
高校の部活でロケットを作っていた5人の男子高校生たち。火星に行くロケットを俺たちが始めに作ってやると息巻いてロケット開発に毎日を送る。
いつの間にか学校生活も終わりそれぞれの道へ進んでいく。
30になって高校時代の仲間がロケットを作っていると知り接触を試み、いつの間にか自分も高校時代のように仲間に引き込まれてロケット作りに夢中になっているという話だ。

ストーリーは言ってしまえばありがち。壁を乗り越えれば、また壁と苦難や災難に満ちた展開でリアリティは薄い。
しかし、それは王道的展開でもあって気づけばストーリーに惹きこまれている。
それにやっぱり宇宙ってだけで胸が踊るもんだよ。

中学のときに図書館に「ロケットボーイズ」という本があって、それが大好きだった。何度も読み返したなぁ。
今、この著者はどうなってしまったのかはわからないが「夏のロケット」と同じ10代の頃に夜空に流れていくスプートニクを見たことから仲間たちとロケット作りに夢中になり、NASAの技術者になったのだから驚く。
この本は「遠い空の向こうに」というタイトルで映画化もされている。

「夏のロケット」はそのときの読書体験と宇宙への憧れを思い出させてくれた。


10代に体験した淡い思い出と共に、夢への情熱を心の中で再確認できた一冊だった。

もっと建設的に生産的に生活しないといけない。
じゃないと俺がこうしている意味がない。
早くここから出て行きたいのに出口が見つからない。
いや実際はあるのだ。
だが見つけてないと自分を騙して甘えているだけだ。
それなら少なくとも自分の中で前進するようなものを作り出さなければいけない。
毎日少しずつでも進んで行け。


「シャドー81」
ルシアン・ネイハム著

この本は中学の頃から気になってた。
だけどその頃って多少なりともミーハーだったから聞いたことのない作品に手を出すのってやっぱり抵抗あったんだと思う。だから映画のノベライズとか少しでも作者を知ってるとかそういう作品ばっかり手を出してたから。

そんな作品を10年後に読破した。
「シャドー81」
滅茶苦茶面白かった。
こんな痛快な本があったのかってくらい面白くてページをめくるのが楽しかった。だけどページをめくるのが惜しくてなるべくじっくり読んだ。
ルシアン・ネイハムという作家の作品だが、この作者の本はこれだけ。この作品だけしか書いていないらしい。しかし、それでもこんなにスゴい作品を書くなんて普通デビュー作品じゃないぞ。
まぁ、この作家はジャーナリストをやっていたようだから文章の構成や書き方、見せ方は重々心得ているだろうが、それでもやっぱり衝撃的だ。
次の展開がまったくわからなくて、この後どうなるのだろうって思わせて結局予測しなかったオチに・・・。
勿論俺は解決するのかと思ったら意外なラスト。
何か全てが意外すぎて逆に清々しくなった。

本作はスティーヴ・マックイーン、もしくはロバート・レッドフォード主演で映画化が企画されていたらしいが結局映画化はされていない。
こんだけ面白い作品なら映画化したら面白くなりそうなのに残念。

この手のミステリー(でいいのかな?)作品、気になるから他にもあさってみたいと思う。


MESRINE: L'INSTINCT DE MORT
MESRINE: PART 1 - DEATH INSTINCT
ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part 1 ノワール編
2008年 フランス 114分

監督:ジャン=フランソワ・リシェ
製作:トマ・ラングマン
原作:ジャック・メスリーヌ
脚本:アブデル・ラウフ・ダブリ、ジャン=フランソワ・リシェ
撮影:ロバート・ギャンツ
衣装:ヴィルジニー・モンテル

出演:ヴァンサン・カッセル、セシル・ドゥ・フランス、ジェラール・ドパルデュー、エレナ・アナヤ、ロイ・デュプイ、ジル・ルルーシュ、ミシェル・デュショーソワ、ミリアム・ボワイエ、フローレンス・トマシン、ディアノ・クラヴェリュディヴィーヌ・サニエ


MESRINE: L'ENNEMI PUBLIC N°1
MESRINE: PART 2 - PUBLIC ENEMY #1
ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part 2 ルージュ編
2008年 フランス 132分

監督:ジャン=フランソワ・リシェ
製作:トマ・ラングマン
原作:ジャック・メスリーヌ
脚本:アブデル・ラウフ・ダブリ、ジャン=フランソワ・リシェ
撮影:ロバート・ギャンツ
衣装:ヴィルジニー・モンテル

出演:ヴァンサン・カッセル、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリック、オリヴィエ・グルメ、ジェラール・ランヴァン、サミュエル・ル・ビアン、ミシェル・デュショーソワ、ミリアム・ボワイエ、アンヌ・コンシニ、ジョルジュ・ウィルソン、アラン・フロマジェ、アラン・ドゥテー、ロール・マルサック、クリストフ・ヴァンデヴェルデ、リュック・チュリエ

久々に濃密なノワール作品を観た。
たぶん新しい作品でなら「あるいは裏切りという名の犬」以来の濃密なノワール作品だと思う。
「ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男」
本作はフランスに実際に存在したギャングスター、ジャック・メスリーヌの人生を描いている作品だ。
このジャック・メスリーヌ、フランスではパブリックエネミー(公共の敵)No.1と言われるほど名が知れているギャングスターである。
『パブリックエネミー』というと同時期に公開されていたジョニー・デップ主演、マイケル・マン監督の「パブリックエネミーズ」のほうが注目されていたが、こちらよりも断然ジャン=フランソワ・リシェ監督の本作のほうが圧倒的に面白い。

マイケル・マンの「パブリックエネミーズ」滅茶苦茶退屈だった。レビューする気さえも起きなかったし。笑

それに比べて本作はメリハリのある構成でテンポ良く小気味のいいリズムでストーリーが展開していく。飽きるとか退屈とかそういったことはまったく思わない。Part.1 ノワール編とPart.2 ルージュ編を一緒に見せられても絶対退屈しなかっただろうな。実際一気に観てしまったし。

俳優陣もとても豪華だ。
ヴァンサン・カッセルは勿論のこと。セシル・ドゥ・フランス、ジェラール・ドパルデュー、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリック、オリヴィエ・グルメ…名優ばっかり。
実際出演している俳優で知らないけど有名な俳優がいそうだし。

それにしてもヴァンサン・カッセルの役作りはスゴかった。あんなに体型変えてくるなんてビックリしたよ。

あとリュディヴィーヌ・サニエが大人っぽくなりすぎててビックリした。
フランソワ・オゾンの「8人の女たち」ではまだ幼さが残ってたのに本作ではあどけなさも少し残るがセクシーで、いかにもファム・ファタールといった感じだった。

本当に久々に濃密で面白いノワール作品だった。

本作の監督ジャン=フランソワ・リシェ監督、ジョン・カーペンターのアサルト13 要塞警察がデビュー作みたいだけど気になる監督になった。
こういう力量のある監督がもっともっと面白い作品を世に出していってほしいな。

◎ カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
◎ ブログ内検索
◎ バーコード
◎ カウンター
Script: Ninja Blog 
Design by: タイムカプセル
忍者ブログ 
[PR]