ほとんど趣味のことを綴るブログ。
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「カウボーイ・ビバップ 天国の扉」「黄金」「太陽の帝国」「28週後...」「CODE46」を最近は観た。書くのが遅いためにここで簡単に一気にレビューを書こう。「カウボーイ・ビバップ 天国の扉」は面白かった。音楽、映像がクールでカッコ良い。映画だけに関わらずアニメ作品にも、今のアニメが到底敵わない魅力が詰まってる。「黄金」は観て良かったと心から思った。確か「素晴らしき哉、人生」を観た後だったってのがあって、かなり構えて観たのだけど一気に惹きこまれて最後まであっという間だった。人間の強欲さと恐ろしさが滲み出ていた。それこそ抉るほど…。そしてラストの腹が痛くなるほど笑って終わりにしようぜっていう潔さが印象的だった。これは「素晴らしき哉、人生」と並び、また観たいと思える映画だった。「太陽の帝国」は何だかもどかしかった。この映画はスピルバーグっていうブランド名から食わず嫌いを起こしており、そのせいか観る前から斜めに構えてしまっていた。それも途中から薄れてきて話には純粋に入っていけたのだが、映画としての魅力は感じるものの、それを活かしきれていないような気がしてならない。スピルバーグが嫌いなのは単なる食わず嫌いで、実際には評価している。だから、この映画はショックだった。つまらないというわけではないのだけれど…。「28週後...」は前作「28日後...」が好きだった。ダニー・ボイルが好きだった。だから「28週後...」がダニー・ボイルが監督ではないってことから食指が動かなかったのだが、夏だからホラーが観たいよね!って理由でだけで観賞。いやぁ これはもっと早く観るべきだった!!冒頭からショッキングな演出で前作以上のエグさがあった。こういうヘヴィーな映画大好きだわ。この手の映画の中でも上位にくる面白さだった。そして冒頭のショッキングさではホラーというジャンルだけで数えればトップかもしれない。「CODE46」はラストが秀逸。それまで話にまったく着いていけず、置いてけぼりをくらっている。設定もストーリーも面白い、音楽も映像も良いのに文句ばっかり浮かんでくる。だがラストシーンを見せられたことで何だかすべてを納得してしまった気がする。それほど高評価はできないが、嫌いではない。だが、だからこそ勿体なさすぎる映画だといえる。もっともっと魅力溢れる傑作になり得たのにと思うと本当に残念。と、こんなとこ。レビュー書けない映画がいくつもあるから、またこういうかたちで書けなかった作品は載せていこうと思う。
Memphis Belle(メンフィス・ベル)1990 アメリカ 107分監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ製作:デヴィッド・パットナム、キャサリン・ワイラー脚本:モンテ・メリック撮影:デヴィッド・ワトキン音楽:ジョージ・フェントン出演:マシュー・モディーン、エリック・ストルツ、ジョン・リスゴー、テイト・ドノヴァン、D・B・スウィーニー、ハリー・コニック・Jr、ジェーン・ホロックス、ビリー・ゼイン、ショーン・アスティン、リード・ダイアモンド 、コートニー・ゲインズ、ニール・ジュントーリ、デヴィッド・ストラザーン24回の出撃を生き延びたB-17F爆撃機メンフィス・ベル。そのメンフィス・ベルに乗り込む10人の若き兵士たちは、ついに最後の飛行を成そうとしていた。攻撃場所はナチスドイツの軍事工場。しかし今までの任務と同じであるはずもなかった。熾烈を極めることは誰もがわかっており生きて帰れるかもわからない。全員無事で国に帰るためメンフィス・ベルは最後の任務に就くのである。リアルな戦争映画であると同時に爽やかな青春映画という某サイトのレビューに惹かれて食指が動いたわけだが、いかにもなアメリカ的展開に中盤辺りから嫌気が指してしまった。B- 17F爆撃機メンフィス・ベルの25回の出撃は史実である。そこに絡む若者たちの人間模様は、まぁ認めよう。しかし戦争に対する姿勢が偽善的であるために安っぽい人間に見えてしまうのだ。クライマックスで描かれる軍事工場への爆撃シーン、ドイツ側は工場を爆撃されないために対空砲火と広範囲にわたる煙幕で爆撃を阻止しようとする。爆弾投下を担う兵士は「煙幕が邪魔で工場が見えない」と叫ぶ。その兵士の後ろで生き残りたいと切に願う兵士は爆弾投下のスイッチを押してしまおうとして取っ組み合いになるのだが、そこで語るセリフが何とも安っぽい。「下には学校がある。子供たちが犠牲になるかもしれない。それでもいいのか」というようなセリフを声高に叫ぶのだが、アメリカの戦争現場での事件や事故を考えると偽善的で説得力の欠片もない。勿論、兵士たち皆がそうではなかっただろう。戦争という場でも人間的な良心を持つ兵士は多かっただろう。それはわかっている。だが、この映画で問題なのはドイツ側の兵士の視点がまったくないことだ。戦っている敵の視点が一秒も描かれないにも関わらず偽善的なセリフを簡単に吐くとこだ。それが納得いかないのだ。爆撃には成功しただろうが、実際あの現場で何が起こったかは描かれていない。描かれるのは一方の視点で描かれる生き延びた兵士たちの姿である。こんな映画で今時、心が動く人なんているのだろうか。そこに描かれるのは見たくない部分にはスポットを当てない欺瞞に満ちたアメリカの姿だけだ。
IT'S A WONDERFUL LIFE(素晴らしき哉、人生!)1946年 アメリカ 130分監督:フランク・キャプラ製作:フランク・キャプラ原作:フィリップ・ヴァン・ドレン・スターン脚本:フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット フランク・キャプラ撮影:ジョセフ・ウォーカー、ジョセフ・バイロック音楽:ディミトリ・ティオムキン出演:ジェームズ・スチュワート ドナ・リード ライオネル・バリモア ヘンリー・トラヴァース トーマス・ミッチェル ボーラ・ボンディ フランク・フェイレン ウォード・ボンド グロリア・グレアム1946年の映画ながらアメリカの映画学校では未だに教材の一つとして数えられている。またクリスマスになると毎年放送されるほど親しまれている作品である。それほど有名な作品ながら観たことがなかったためやっと観賞。名作に数えられる作品はいくつもあるが、今観ても変わらず素晴らしい作品と言える作品ってあまりないのではないかと思う。「カサブランカ」なんか観ても、そんなに面白いか? と思ってしまった。君の瞳に乾杯ってどんだけ言うんだよとかツッコミたくなる。笑「素晴らしき哉、人生!」も身構えていた。名作だから観る価値はありそうだが、本当に面白いのか? なんて思っていた。だけど、そんなふうに思っていたことを謝りたくなった。素晴らしい!冒頭の幼少時代のエピソードから惹きこまれて最後まで画面に釘付けであった。そして最後はハッピーエンド。良かった! 本当にそう思った。生き方ってうまくいくとは限らない。人ってどんなことにでも簡単に嫉妬する。あいつみたく生きてたら今頃こうじゃなかったとか、あいつみたく勉強ができたらいい大学行けたのになぁとか、あいつみたいに顔が良かったらなぁとかどんなことにでも嫉妬する。欲しいものでもそうだ。車や家、時計だったりパソコンとか何でもそう。でも結局自分の人生だからそんな気持ちを思っても押し殺して生きていくしかない。本作の主人公ジョージ・ベイリーも自分の生きたかった人生を生きれなかった。他人や周りに翻弄されて好きでもない仕事に就いて、そのままきてしまった。自分の人生を、こんなことに巻き込んだ周りをジョージは恨んだかもしれない。だけどジョージは周りから愛されている。町の皆がジョージを愛している。優しすぎるジョージはそれを裏切ることができなかったから夢を諦めて落ち着いてしまった。だけど、それって今を生きてる人だってそうなんだと思う。昔から変わらないんだろうな。生きたい人生を生きることができる人ってほんの一握りなんだろう。だから他人に嫉妬する。でもジョージのように周りから愛されていたらそれも幸せなんじゃないかな。多くからじゃなくてもいい。たった1人にでも愛されていたらそれだけで生きている価値はあるんだと思う。ジョージは終盤で追い詰められて自殺をしようとする。そのとき死んでいたら俺の人生、最悪だった。生まれてこなきゃ良かった。それで終わりだっただろう。でも自分が生まれてこなかった世界を見てジョージは自分が幸せだったのだと気づく。自分の人生ってなんて不幸なんだろうとか、何でこんなふうに生まれてきたんだろうとか、何でこんな人生なんだろうとか…。そういうことを誰もが考える。そんなときにはこの映画を観てほしい。観終わったあと、自分の人生も素晴らしいのかもしれない。そんなふうに思える。何だかゴチャゴチャしてしまったが(いつもしてるが)本当にオススメである。
子供の残酷さって純粋すぎるから深くて怖いんだろうな。だからこそ命や道徳を学ばせなければならないんだろう。でなければ人を人をも思わない、虫を殺すように眉一つ、息一つ乱さずに殺す悪魔になってしまうのだろう。ってことは教育ってのは純粋さを抑制するためのものなのか… いやそれは極論だし、詭弁だろうな。まぁ、それはいいとしても…。子供のとき、よく生き物を殺した。虫やカエルなど面白がって遊びながらたくさん殺した。今考えるととても怖ろしいことをしていたと思い戦慄いたことがある。少し前に何かの本で読んだのだが、子供の頃は誰もが生き物を殺すのだという。殺すことを通して生死を命を学ぶのだという。それを読んだときほっとした。だけどやはり怖い。「ぼくはお城の王様だ」には純粋すぎるからこそ、人を傷つけ苦しめる子供たちが登場する。大きな屋敷に父ジョーゼフとその子供エドマンドの二人で暮らすフーパー家族。そこへ住み込みの家政婦ヘレナとその子供チャールズのキングショー家族が居候としてやってくる。新しくて楽しい暮らしになるとジョーゼフもヘレナも思っていた。だがエドマンドはキングショー家族のことを忌み嫌う。特にチャールズのことを酷く嫌い、嫌がらせを行なう。それに耐え切れなくなったチャールズは皆に内緒で家出をする。しかしエドマンドはチャールズが出て行くことに気づいており着いてきてしまう。森に入っていったエドマンドとチャールズは道に迷ってしまう。そこで初めてエドマンドはチャールズに弱みを見せる。普段は威張り腐って攻撃してくるエドマンドだが、実はただの赤ん坊で口先だけの卑怯者だったことに気づいたチャールズはこれで自分が優位に立てると思う。そして迷ってから数日後、捜索隊の発見でチャールズとエドマンドは見つかってしまう。だが発見されるとエドマンドは普段のエドマンドに元通り、ヘレナとジョーゼフにチャールズのせいで怪我をした。チャールズのせいで道に迷ったとすべてをチャールズのせいにする。反論しても無駄だった。またいつもの生活に元通りだった。ある日、ヘレナとジョーゼフはエドマンドとフーパーを連れて城の跡地にハイキングに行く。城は高くそびえチャールズとエドマンドはお互い天辺から辺りを眺めたらどれだけ気持いいだろうと考え城に登り始める。チャールズはひょいひょいと城の天辺まで登ってしまうがエドマンドは途中で怖くなり動けなくなってしまう。エドマンドは森のときのようにチャールズに助けてくれと泣きながら懇願する。おもらしさえしてチャールズはいい気味だと思う。チャールズは今ならエドマンドを殺すことさえ容易にできるのだと考える。しかしチャールズは根っこの部分では人間的な良心を捨てることはできなかった。チャールズを助けに向かう。しかし、エドマンドはチャールズが自分を落としにきたと勘違いしてとっさに手を離してしまう。エドマンドは動かなくなっていた。チャールズはエドマンドが死んだと思い込む。だが罪悪感も悲しみも感じなかった。逆に今日から嫌なことから解放される。自由になったのだ、と思ってしまう。だがエドマンドは生きていた。打ち所が良く脚の怪我だけで済んだのだ。エドマンドはまたヘレナとジョーゼフにチャールズに落とされたと嘘を言う。チャールズは弁解するが、ヘレナもジョーゼフもチャールズに何も言わなかった。チャールズはどんどん追い込まれていく。エドマンドもまた怖ろしいことを考え付いてしまった。そして二人は共に怖ろしい決断をする。読後、とても信じられなくなった。子供がここまで残酷になれるのかと。だが、これが子供なのだろう。ひたむきで純粋だからこそ邪悪で怖ろしい。二人の最後の決断はどちらも許されるものではない。あの後、皆はどうなったのだろう。暗い影が皆に降りかかり、またバラバラになったかもしれない。もしくは心のどこかには傷は残しても新たな生活を始めたかもしれない。どちらにせよ普通に生活などできないだろう。またあの子供は大人になったときどうなるのだろう。悪魔のような子供になること間違いない。このまま普通に大人になるなんてことになったらそれこそ怖ろしいことだ。何だかとても嫌な読書体験をした。(いい意味で)こういうのをもっと見つけたいな。笑
Wild Hogs(団塊ボーイズ)2007年 アメリカ 100分監督:ウォルト・ベッカー製作:マイク・トーリン、ブライアン・ロビンス、トッド・リーバーマン製作総指揮:エイミー・セイアーズ、シャーラ・サンプター・ブリジット脚本:ブラッド・コープランド撮影:ロビー・グリーンバーグ編集:クリストファー・グリーンバリー、スチュアート・パペ音楽:テディ・カステルッチ出演:ジョン・トラヴォルタ、ティム・アレン、マーティン・ローレンス、ウィリアム・H・メイシー、マリサ・トメイ、ジル・ヘネシー、レイ・リオッタ、ケヴィン・デュランド、M・C・ゲイニー、ドミニク・ジェーンズ、ピーター・フォンダ最近単車が欲しいと思っている。それが理由というわけではないのだが「団塊ボーイズ」を観た。歯医者のダグは仕事にも家族にも恵まれているが現状に満足できていない。ダイエット中にも関わらずコレステロールの取りすぎで入院してしまうようなバカなオッサンだ。配管工のボビーは子供たちへの威厳をまったく持たず妻の尻に敷かれる小説家志望の親父。ダドリーは喫茶店で美人な女性にいいとこ見せようとしてアダルトサイトを開いて店内にいかがわしい声を響き渡らせるパソコンオタク。そしてウディは4人の中で最も成功している実業家。スーパーモデルと結婚して皆から尊敬の眼で見られていた。今までは…。実際は3ヶ月前に離婚、自己破産しアルバイトで雇った庭の落ち葉集めの少年に10ドルも渡せないような男だ。4人は冴えないオッサンで、集まってもする話といえば愛車のハーレーダビッドソンと『ワイルド・ホッグス』という4人だけの走り屋の話。そんな現状を旅を通して打開しよう。「俺たちは、まだまだ終わっちゃいないぜ!」こうして太平洋を目指してバイクで向かうのだった。まず「団塊ボーイズ」という邦題だが団塊世代には皆まだ少し早い。気になったのはそれくらいだ。そのほかはずーっと笑いっぱなしだった。馬鹿馬鹿しいんだけどバイクに乗ってる姿は最高にカッコ良い。バイクで走り回るのはアメリカの荒涼とした大地。地平線の向こうまで広がる砂漠地帯、高くそびえる山々などいかにもアメリカな風景には息を呑む。あれだけ広い台地をバイクで疾走するのは気持よさそうだし、何より走り甲斐がありそう。日本でツーリングをするとデコボコと先の見えない道を走るようで、こちらのほうがいかにも「団塊ボーイズ」な気もする…笑展開的にはいかにもアメリカのコメディという感じ。この先どうなるんだろうって読めるんだけど、面白いから許しちゃう。こういうシンプルで馬鹿馬鹿しいアメリカンコメディ久々に観たけど、やっぱり面白い。それに馬鹿馬鹿しさの向こうに応援するメッセージ性も併せ持ってる。それがいかにもアメリカ的で一時期嫌だったんだけど、やっぱなかったらなかったで寂しくなるんだよね。余計なこと言ったけど純粋に面白かった。