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「パプリカ」
2006年 日本 90分

監督:今敏
アニメーション制作:マッドハウス
プロデューサー:丸田順悟、滝山雅夫
制作プロデューサー:豊田智紀
企画:丸山正雄
原作:筒井康隆
脚本:水上清資、今敏
キャラクターデザイン:安藤雅司
作画監督:安藤雅司
美術監督:池信孝
色彩設計:橋本賢
撮影監督:加藤道哉
編集:瀬山武司
音楽:平沢進
音響監督:三間雅文

声の出演:林原めぐみ、古谷徹、江守徹、堀勝之祐、大塚明夫、山寺宏一、田中秀幸、こおろぎさとみ、阪口大助、岩田光央、愛河里花子、太田真一郎、ふくまつ進紗、川瀬晶子、泉久実子、勝杏里、宮下栄治、三戸耕三、筒井康隆

筒井康隆のSF小説を今敏監督が映画化した「パプリカ」
原作は未読なのだが映画を観たら読んでみたくなる。
それだけストーリーがスゴいのだ。
本当にこんなストーリーをどうやって考えたのだろう。

だが映画でスゴいのは何よりも映像とそのセンス。
特にパレードのシーンには驚く。
本を読んでも想像できないであろう、魑魅魍魎、百鬼夜行なその夢世界には戦慄した。
とても綺麗で素晴らしい映像なのだが、同時にとても怖いのだ。

そしてBGMには平沢進のくらくらするほど強烈な曲。
もう映像とこのBGMで世界観は完全に作られている。
なのに、そんな世界で語られる意味不明だが妙に惹かれるセリフ。

何なんだろう。本当に夢を見ているのではないだろうか。
そんな錯覚にさえ陥る。

とにかくスゴい映画だった。
映画で感じる夢体験。一種のトリップだった。

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インクレディブル・ハルク
2008年 アメリカ 112分

監督:ルイ・レテリエ
製作:アヴィ・アラッド、ゲイル・アン・ハード、ケヴィン・フェイグ
製作総指揮:スタン・リー、デヴィッド・メイゼル、ジム・ヴァン・ウィック
原作:ジャック・カービー、スタン・リー
脚本:ザック・ペン
撮影:ピーター・メンジース・Jr
編集:ジョン・ライト、リック・シェイン、ヴァンサン・タベロン
音楽:クレイグ・アームストロング

出演:エドワード・ノートン、リヴ・タイラー、ティム・ロス、ティム・ブレイク・ネルソン、タイ・バーレル、ウィリアム・ハート、ピーター・メンサー、ルー・フェリグノ、ポール・ソールズ、ヒクソン・グレイシー、スタン・リー、ロバート・ダウニー・Jr

ハルクの映画化は本作で二度目であるが、前作のエリック・バナ主演による「ハルク」は無かったことにされているようで、本作「インクレディブル・ハルク」ではエドワード・ノートン主演で新しく再構築されている。

ハルクはアメコミ作品のキャラクターの中でも特異な存在だ。
自ら進んでヒーローになる道を選んだわけでもなく、事故による副作用でハルクとなってしまい、主人公はハルクになることを恐れて元の身体に治ることを望む。
「インクレディブル・ハルク」ではそんなドラマ性を重視しており、それが評価のポイントとなっているようだ。

だが、それほど「インクレディブル・ハルク」に共感できるポイントが存在するだろうか?
主人公ブルース・バナーは事故でハルクへと変身し、恋人のベティを傷つけたことからする。ブラジルに身を潜めてハルクへと変身しないよう、そして元の身体に治るように独自のネットワークを使い研究をしている。
ここでは逃亡犯として、そして怪物としてもう表世界には戻れないという葛藤がある。主人公の辛さも感じるし、これからの展開が気になっていく。

ブルースはブラジルからアメリカへと戻り研究資料を見つけるためにベティの大学に潜入する。ベティの姿も見つけるがベティには新たな恋人がいた。ここでブルースはベティへの想い、また新たな恋人と親しげな雰囲気に苦しむのだ。
だが、ブルースは潜伏先のレストランでベティに見つかってしまう。
ベティと再会したブルースはベティの家に潜伏する。
ここは違和感を感じるがしょうがないかもしれない。
ベティに危険を与えるかもしれないという不安感を持ちながらも、同時にベティのことを忘れられないという想いも持ち合わせている。ベティへの再会はそんな想いを忘れさせるほどブルースにとっては大きな出来事だったのだろう。

だが、それからまもなくベティとブルースは恋仲へとまた戻っている。
ベティは新たな恋人がいて彼氏を愛しているにも関わらず、ブルースへの想いを再び募らせている。納得いかないが女心は変わりやすいのかもしれない。
しかしだ、ブルースはそれではいけない。ベティを傷つけるかもしれないという思いを抱いているにも関わらずベティと行動を共にしているのはまずい。それなのにも関わらず、いざベティを抱くというシーンになると危険だなどと言っている。
危険なら行動を共にするのはおかしいだろとツッコミたくなる。そこは抑えているから大丈夫だなどという意見は聞けない。たびたびブルースの心拍数を上げるような小さな出来事が起こるのだから。

「インクレディブル・ハルク」に主人公たちの葛藤やドラマ性なんて大きなものはそれほどない。
自分勝手な主人公たちによる自分勝手な事件だけである。

ラストシーンで起こるハルクとハルクのように超人となったブロンスキーによるバトル後の展開にもイライラしてしまう。
今までに散々人を殺しているにも関わらず、ブロンスキーを殺そうとするハルクに向かってベティが言う「止めて!」というセリフも中身のない空虚なセリフに思えた。

唯一面白かったのはハルクに登場するスタークという軍事会社。
もしかしてスターク・インダストリーズ? と思ったが、やはりアイアンマンを開発したスターク・インダストリーズ社だった。
そんな遊び心には関心した。
ただヒクソン・グレイシーが出ているのは謎だったが。(笑
でも、それだけだったように思える。

中身のないようなドラマを展開してアクションも半端。そんな作品をわざわざリメイクする必要があったのだろうか? 見終わってレビューを書いている今でももやもやしたままだ。


CHOCOLATE(チョコレート・ファイター)
2008年 タイ 93分

監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
製作:プラッチャヤー・ピンゲーオ
脚本:チューキアット・サックウィーラクン
撮影:デーチャー・スリマントラ
アクション監修:パンナー・リットグライ

出演:ジージャー、阿部寛、ポンパット・ワチラバンジョン、アマラー・シリポン、イム・スジョン、タポン・ポップワンディー

日本のヤクザであるマサシはナンバー8率いるタイのマフィアとの抗争中にナンバー8の女ジンと恋に落ちてしまう。
更なる抗争を恐れたジンはマサシを半ば強制的に日本へと帰す。
しかし、ジンのお腹にはマサシとの子供ができていた。
それから十数年後、ジンとマサシの子供ゼンは美しい女性へと育っていた。
どこか情緒が不安定になりがちなゼンだが、並外れた身体能力も持ち合わせており、アクションを見るだけでそのアクションを自分のものにするという天才的な格闘技のセンスを持っている。
ゼンは幼馴染のムンと、その格闘技のセンスを活かした大道芸でお金を稼いでいる。
そのお金は病弱な母の治療代へと当てる。
だが、母の病気は悪化。生活すらままならなくなってしまう。
ある日、ムンとゼンは母の昔の帳簿を見つける。
その帳簿はジンがナンバー8の女であったときに方々の人へお金を貸したリストであった。
ムンとゼンはそのリストを頼りにお金を返してもらおうとリストに載っている人のところへと向かうが、昔借りた金を素直に返すはずもなく……。


何と言ってもゼン役のジージャーが素晴らしいのだ。
見た目は十分可愛い。しかし、その魅力は見た目とは裏腹にある。
ゼンは格闘技センスの塊のような女の子だが、ジージャー自身がそうなのだ。
ジージャーは元々テコンドーがプロレベルで12歳で黒帯を取得、14歳ではインストラクターの資格まで持っていたのだから驚く。
そのジージャーが、本作ではスタントマンやワイヤーは一切使わずリアルなアクションシーンを演じるために数ヶ月のトレーニングを行い本作に挑んでいる。

本作にはNGシーンも収録されているのだが、まったく笑えない。
痛々しいシーンの連続だ。
リアルなアクションを演じるがために次々と病院送りになる敵役のスタントマン、俳優たち。
ジージャー自身も蹴りを喰らって血が出るシーンもある。
いったい何人が病院送りになったのか…。
そんなアクションシーンはとても純粋なアクションシーンで誇張であるシーンがまったくないのだ。
だからこそ、驚くのだが。

アクションに対する真っ直ぐすぎる姿勢でマッハ! トム・ヤム・クン!以上の秀作を作りあげたプラッチャヤー・ピンゲーオ監督にも拍手を送りたい。
プラッチャヤー・ピンゲーオ監督の作品はイメージで喰わず嫌いしていたのだが、本作でその真摯な姿勢に感動した。


ジージャーにはこれからも可愛いギャップでカッコよくキメるアクション映画を見せてもらいたいが、女の子らしい作品も観てみたい。
これからがとても楽しみだ。


A RIVER RUNS THROUGH IT(リバー・ランズ・スルー・イット)
1992年 アメリカ 124分

監督:ロバート・レッドフォード
製作:ロバート・レッドフォード、パトリック・マーキー
製作総指揮:ジェイク・エバーツ
原作:ノーマン・マクリーン
脚本:リチャード・フリーデンバーグ
撮影:フィリップ・ルースロ
プロダクションデザイン:ジョン・ハットマン
美術:ウォルター・P・マーティシャス
衣装デザイン:キャシー・オリアー、バーニー・ポラック
編集:ロバート・エストリン、リンジー・クリングマン
音楽:マーク・アイシャム
ナレーション:ロバート・レッドフォード

出演:ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット、ブレンダ・ブレシン、エミリー・ロイド、スティーヴン・シェレン、ニコール・バーデット、ヴァン・グラヴェイジ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・カドリッツ


1900年代初頭、アメリカ、モンタナ州で育つ2人の兄弟。兄のノーマンは真面目で勉強もできる。一方、弟のポールは自由奔放な性格。
2人は毎日、牧師で厳格な父に教えられたフライフィッシングをして過ごしている。
大人になるとノーマンは大学に行くためシカゴに行き、ポールは地元の新聞記者としての仕事を得る。
大学も卒業し仕事を得るまでの間、モンタナに帰ってきたノーマンは久々にポールと対面する。
ポールは自由闊達な青年に育っており、またとても美しかった。
ポールはノーマンに聞く「フライフィッシングはしてるのか?」と。
だが、ノーマンはモンタナを離れてから一度もフライフィッシングをすることはなかった。そんなノーマンを誘い兄弟でフライフィッシングに行く。
ノーマンは久々のフライフィッシングにも関わらず、すぐに勘を取り戻す。
ポールに釣った魚を自慢をしに向かう途中でノーマンはポールの天才的なフライフィッシングの腕を見るのだった。
2人は昔のように仲良い兄弟に戻るが、兄弟の確執もまた生まれていく。


大人になった兄弟間の確執争いというのは意外とどこにでもあることだろう。
子供の頃はいつも自分より下だった弟がいつの間にか自分を追い抜いている。そんな悔しさは兄弟を持つ人ならわかるんじゃないだろうか。

本作では主にフライフィッシングを通してそれが語られる。幼少時代では、自分が上だったフライフィッシングがいつの間にか自分よりも上手くなっている。それも自分じゃ到達できないような天才的なフライフィッシャーに。
ノーマンは他にも女性の扱い方、ダンスの上手さ、更に仕事面でもポールに嫉妬している。
しかし、真面目なノーマンはそれを決して表には出さないのだ。
嫉妬心は持ちながらも寛大な兄を演じているのだ。

後半ではこの確執争いが更に大きくなっていく。
シカゴ大学英文学科教授を任せられることとなるノーマン、そしてノーマンの彼女であるジェシーと結婚することとなることなどを話すノーマンにポールも嫉妬心を持つのだ。
これから真面目な生活を送っていくことになるであろう兄ノーマンの姿に危機感を感じたのかもしれない。ポールはまったく目的もなく生活しており借金もたくさん背負っている。
でもポールはそれを決してノーマンには言わない。最後までずっと黙っているのだ。
それでポールが殺されることになろうとも…。

恐らくポールは確執争いから言えなかったのではない。
兄弟だから、家族だからこそ言えなかったのだと思う。
自由奔放に好きなように生きてきたから深刻な姿を見せたくないという部分もあるのだろう。

ラスト、おじいちゃんになったノーマンがおぼつかなくなった手で糸にフライを付け竿をしならせてフライフィッシングをする姿には「リバー・ランズ・スルー・イット」川はそれでも流れていくというタイトルの意味全てが詰まっているように見えた。


「ホッタラケの島 遥と魔法の鏡」
監督:佐藤信介
演出:塩谷直義
製作:亀山千広、石川光久
プロデューサー:関口大輔、森下勝司
アニメーションプロデューサー:高木真司
企画:石原隆、石川みちる
脚本:安達寛高、佐藤信介
キャラクターデザイン:石森連、ヒラタリョウ
CG監督:長崎高士
美術監督:野村正信
編集:今井剛
音楽:上田禎

声の出演:綾瀬はるか、沢城みゆき、戸田菜穂、大森南朋、谷村美月、家弓家正、松元環季

この映画は観る気はなかったのだけれど衝動で観賞。
観るまではかなり侮っていた。
だが、観てみるとなかなか面白かった。
「BALLAD 名もなき恋のうた」を観た後だったからだというのもあったのだろうが、結構楽しめた。

何が面白いって『ホッタラケ』というテーマ。
いらない物や忘れてしまった物のことをホッタラケと言うのだが、そのホッタラケというテーマが面白い。
これを見つけた脚本家、監督を褒め称えたい。

だが、やはり突っ込みたい部分はある。
主人公の遥が母からプレゼントされた鏡を探すためにホッタラケの世界に迷いこむのだが、鏡にそこまでして執着する必然性がない。
必然性を与えたら、この映画は十分面白い作品になっていたかもしれないだけにもったいなかったな。

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